京の「匠」ふれあい事業
昨年の11月に続きまして、京都市立小学校の生徒さんと京都の伝統産業に携わる伝統工芸士との伝統工芸体験授業の第2回目、今年度最後の学校教育事業となります。
先週の3月10日(金)に、賀茂川を挟んですぐ近くに上賀茂神社がございます京都市立大宮小学校さんへ訪問させていただきました。
今回体験していただいたのは4年生の皆さんです。
コロナ対策の転換が少しずつ進みはじめておりますが、引き続きしっかりと感染防止を図るためホールをご用意いただき、空間を広く使いながら体験授業を進めることができました。先生方にはご理解とご協力をいただきましたこと、改めて感謝申し上げます。
体験では、扇子の成り立ちやその種類についてのお話から始まり、実際にその仕上げ方を体験していただきました。のりを付けずに行う“空差し”では、はじめの方に入った中骨が途中で抜けてしまって「あー!」と苦戦する子もたくさんいましたが、最後までできると「できたー!」と万歳して喜んだり、友だち同士で手伝ったりする姿も見られて、とても微笑ましいひと時でした。伝統工芸士の職人技も間近で見学していただき、その手際の速さと正確さをじっくりと観ていただけたかと思います。
大宮小学校の4年生の皆さん、先生方、貴重なお時間の中で体験授業をお受けいただき、ありがとうございました。
年度末ということで何かと慌ただしくなる時期でしたが、4年生最後の思い出に扇子作りを体験していただけたことが何よりうれしいです。早咲きの桜が咲きはじめて、いよいよ春がやってまいりました。一つ学年が上がる度に、見える景色・感じる景色が広がっていくことと思います。疑問や興味を持つ姿勢を忘れずに、益々学業に励まれますようお祈り申し上げます。また、春から夏にかけて今年も暑くなってまいりますので、ぜひ今回作った扇子で涼をとっていただき、扇子の風と共に体験授業の内容を思い出していただければ幸いです。
京都扇子団扇商工協同組合